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特集コンテンツ【鉄筋コンクリート住宅ガイド】

鉄筋コンクリートって何?

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コンクリートの誕生が建築の創造性を広げました。

コンクリートの歴史をひも解くと、古代ローマの時代までさかのぼると言われています。有名なパンテオンにもコンクリートが使われています。1867年、フランス人モニエ(J.monier)が鉄網で補強したモルタルで植木鉢を作り特許を取りました。この考え方が建築に応用されて鉄筋コンクリートの建物が誕生したといわれています。それまでの組積造(石やレンガを積み上げて作る工法)とはまったく違う構造で建築することを可能とした鉄筋コンクリートは、ヨーロッパからアメリカに広がり、創造性豊かな建築物が数々誕生しました。
日本においては、1890(明治23)年に横浜港の岸壁工事に使用されたのが最初だといわれています。

安全だから、身の回りの公共建築は鉄筋コンクリート造がいっぱい。

見渡すと私たちの身の回りには、鉄筋コンクリートで作られた建築物がたくさんあります。学校、病院、ダムや橋など。どれも他の素材に比べて、長期間強度を保ち、災害に対しても安全で維持が容易な鉄筋コンクリートという素材が選択されています。防災都市づくりの観点からも、鉄筋コンクリート造の住宅を補助金や税の優遇で奨励する自治体も増えています。

鉄筋とコンクリート、お互いの長所を組み合わせることでより強靭になる。

コンクリートは圧縮する力に強く、鉄筋は引っ張る力に強いという性質を備えています。この両素材の長所を組み合わせることで、圧縮にも伸張にも強く安全な建物ができあがります。また、鉄は酸化すると錆びてしまいますが、アルカリ性のコンクリートで被われることで、錆びにくくなります。鉄とコンクリートは膨張・収縮率がほぼ同じため、ひび割れや変形も起こりにくくなります。コンクリートは防波堤や消波ブロック等に使用されるように、塩害の影響を受けにくく、海水に長期間接触していても強度の低下が生じにくい耐久性を持っています。

鉄筋は引張りに強く、コンクリートは圧縮に強い

木造住宅と鉄筋コンクリート住宅。比較するとその耐用年数の差は2倍以上。

日本の住宅建替えサイクルは約30年と、欧米先進国と比較して極端に短いという統計があります。これには日本の住宅の耐久性も影響しています。鉄筋コンクリート住宅が長持ちすることは税法上にも反映されています。建物の価値を国が定めた(減価償却)耐用年数で見ると、鉄筋コンクリート住宅は木造住宅の22年に対して、2倍以上の47年とされています。また、中古市場においては、木造住宅の査定価格は築20年でゼロとされるという報告もあります。35年ローンを組んだ場合、途中からは資産価値のなくなったものに対して、ローンを支払い続けることになってしまいます。

(*)平成18年3月 国土交通政策研究
「住宅の資産価値に関する研究」より

住宅建て替えサイクル/耐用年数グラフ

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